【昼のあと午後3時】
ぺっとりと薄い青が
天井に張り付いたら冬の雲が滑るね
千切れちゃったらもったいないくらい
家々の壁も屋根もオレンジ色綺麗ね
野に放たれた小鳥みたいに
何の際限もなく飛び立ったら
もう戻ってこなくていいかもしれない
もう戻って来る理由がなくなるかもしれない
光の粒子が空間に消えたら
群青色に墨を混ぜ合わせるように
やさしい夜が月と街との間を覆うから
みんな包まれて眠るんだ
みんな癒されて眠るんだ
大丈夫、明日には
大丈夫、また朝がきて
それから君におはようって言おう
お昼たっぷり食べたあとの微睡の中の午後3時がすき
休日の寒々とした真っ白いキャンパスみたいな朝がすき
いつかなくなってしまうすぐに溢れてしまいそうな繊細で甘美なやさしさが好き