【久しぶり】
“久しぶり!”って
3月から久方連絡してこなかった奴からの連絡がきた。
ほんとに久しぶりだった。
最近の近況報告とお互いの恋愛事情を少々話して、2〜3日連絡が続いてそれから土曜日もまた連絡がきて、「明日昼ごろから空いてる?
久々に会おうよ」
って言われた。
好きな子の誕プレを一緒に選んで欲しい。
って言われたから私なりにリサーチして行った。
上野で会った。
少し青年感が増していた。
2人で駅前のデパートに入り込みながら
しきりに「彼氏と最近どうなの?」って聞かれて濁し濁しで順調と答えた。
「そんなことより早くプレゼント決めちゃおうよ。ちょっとだけリサーチして調べてきたからさ!」ってプレゼントの例を見せながら。
そいつの方も色々教えてくれて、わりと順調な方って答えてた。
そいつと一緒に回りながら、そいつをいじったりしながら腹を抱えて笑った。
ジューススタンドを通り過ぎながら
「あ、メロンジュースだって!俺メロンが1番好きなんだよね」って言ってきた。
「へー!そうなんだぁ。ま、興味ないけど」って言ったらすっごい傷ついて
「うわっヒドい。今のはマジ傷ついた!」とか叫んできたから「嘘だようそうそ!笑」って笑った。
「俺傷ついたからほんともうこう言うこと言わないからねッ」とか拗ねててちょっと可愛かった。
色々回りながら歩いてたら、お店の人が「こちらの商品は…」って私に勧めてきたから購入者私ちゃうでって感じでそいつにサラッと流した。
一旦、デパート出ようってなってから外に行ったら「俺店員さんに話しかけれるのマジ苦手なんだよね!〇〇さんも苦手でしょ!すぐわかったよ!笑
俺に丸投げしてきて後ろに隠れるから焦ったじゃん!」
つって。
いつものそいつだった。
いつものそいつに少しだけ大人の雰囲気を纏った。
「絶対店員さんって俺らの事カップルだと思ってたよね!笑」とか
「そういう雰囲気出てたのかな!」とか言ってきてたのを軽く流した。
それから「〇〇(私の苗字)ッチってさ、実はこうだよね!」とか
「この前来た時も〇〇(私の苗字)ッチってあぁだったよね」とかまた心にキュンっとくるようなこと言ってきたから
いちいちうるさ!ってなって
「あんたようぺらぺらしゃべるなぁ」って遮ったら少し「へへ…っ」って笑ってその後黙り込んでて少し言い過ぎてしまった。
誕プレを色々見て回ってようやく決めたあと、
手紙を入れるのを提案した。
「今日ありがとうね!すごい助かった!
お礼っていうのもあれだけどなんかパンダグッズ好きなの選んでよ!パンダグッズ何でも買ってあげる!」って言われたから丁重にお断りした。
「いやいいから。そんなの買ってもらうより早くあんたとその子がくっついてくれた方がお礼になるよ」って言ってたら「……そっか。かっこいいね、わかった。」って言ってその後外に出たら雨が降ってたからカフェに入ろうって流れになった。
途中でコンビニ寄ってペン買ったりしたけど
人に渡すっつってる物なのに雨に濡れてもなんか平気そうで「プレゼント濡れちゃうよ!」って言っても「まぁ大丈夫っしょ、へーきへーき」とか言ってた。
とりあえずカフェを見つけて入り込んで手紙の内容考えるの手伝った。
ペンで書いたものもなんかこう大雑把なところとかええんかい!って突っ込みながら色々あーだこーだやって、やっと出来上がった。
外に出て「いやぁマジで助かったよ!ありがとう!今度〇〇ッチが困ったり彼氏のことで不満とか相談あったら言って?俺どこでも駆けつけるよ!」とか言ってきたから
「んー…多分もう大丈夫だろうし、もしそういういざこざとか不満あっても〇〇(そいつ)には言わないと思う」って言ったら
「……お前に言ったところで経験値少ねえんだから何の役にも立たねえよクソ坊主って?笑」
って皮肉られた。
「そんなこと言ってないじゃん」って笑って言ったけど
「言ってないだけでほんとは思ってるでしょ?」って言われた。
こいつどこまでネガティブなんだ。苦笑
帰りの駅では「同棲しないの?」とか「一緒に住みたいと思わないの?」って色々聞いてきた。
だから色々彼のことを好きなの全面に出した上でのごねてる理由を重ねて突っ返した。
「……そっか、ラブラブなんだね。」
「安定してるんだね」とか色々相槌打ってきた。
「結婚はしたいと思うようになった?」って聞いてきたから縦に頷いた。
「元彼は、結婚式とか呼ぶ方?」って言われたから「元彼は呼ばないなぁ、わざわざ見せつけるのも嫌なやつじゃん?笑」って話してたのに「」「俺のこと呼んだら周りの人誰あいつ、元彼?って周りの人なっちゃうかな」って言ってきたから(何言ってんだこいつ)って思ってそいつが何を意図して言ってんのか全くさっぱりだった。
「〇〇(そいつの苗字)は〇〇だよ。そんな心配しなくても大丈夫、みんな知ってるから。」って言った。
「……元彼って?」ってまた言われたからなぜその元彼枠に入ろうとしてるのかそいつの心理がわかんなかった。
テキトーに流した。
その気になってる子の事の方に話を逸らした。
「俺、あんま重いの苦手だから一緒にいる時に(わ…この人重そう)とか思ったら誘わないし結構そのままフェードアウトする」って話してきた。
「え⁉︎そんな今好き好き言ってる子でも⁉︎」ってビックリして聞いたら
「うん、俺結構そういうの敏感で引いちゃうんだよね。だからその子もそういう片鱗見えたらもうわかんない。俺遊びに誘う人もそうだけど人わりと選ぶんだよね」って言われた。
変なやつだと思った。
こいつはほんとに人を好きになったことあんのか?ってなった。
「でもさ、ほんとに好きになったら相手のヤキモチも今までは(うぜー)って思ってたとしてもほんとマジで好きになると“可愛いー!”ってなるもんだよ?笑」って言った。
「そんでその後ヤキモチ妬かなくなったらなったで“なんでヤキモチ妬いてくれないの⁉︎うわぁぁぁぁ!!!!ピーー!!!!!”ってヒス起こすんでしょ?笑」
って言われたから
「……いやそうはならんやろ」ってまた反論した。
「まぁその子のこともほんとにもっとちゃんと好きだって思えるようになったら絶対わかるよ」って言って片付けた。
「……ふーん、そういうもんかなぁ。俺もそうなるのかなぁ。でも好きが強くなりすぎてぎゃーってヒス起こすでしょ?」って言ってきた。
思考が停止した。私がいいたい事とこいつが質問してる内容の論点が完璧ズレてる。
「……んー、そういうのを言いたいんじゃないんだけど…なんていうんだろう…」
どこから説明すればいいのか。
「……どういうこと?まぁ〇〇ッチはそういう系には見えないけどまさかそういう系だった?笑」って言われて返答に困った。
「……そういう事言いたかった訳じゃないんだけど…」って、言った後にはもうめんどくさくて頭の中のもう片方の私は完璧そいつに説明する気力を無くしていた。
そんなこんなで返答にたじろいでいたらそいつの最寄駅に着いた。
「……まぁ、結婚式呼んでね。」って捨て台詞のように言われてバイバイって別れた。
そのあと、1人になって色々電車の中で考えた。
あいつの恋愛観ってどうなったんだろうって思った。
結構わりとゲスいことを言ってないか?
そんな中途半端な気持ちならあまり恋愛したことないピュアっピュアな子の相手として務まるだろうか。
恋愛がままならないその子ともし付き合えたとしてその子が純粋ゆえの重さを見せたとき、あいつはここまで追いかけて好きにさせたその子を簡単に手放せるんだなー
とりあえず私とそいつは【ノルウェーの森】のよつになってはいけないし、そいつが擬えて考えないように阻止しなくていけないというミッションは多分クリアした。
そもそもなんでそんな恋愛観なんだろう?
何がそいつをそうさせたのか、一種の女性不信感も拭えなくないその観点に以前話してくれていた“元カノ”が陰を落しているのだろう。
そんなことをなんとなくボーッと考えて考えてってしていていたけどめんどくさくなって考えるのをやめた。
家に着いてしばらくして
「どうだった?喜んでくれてた?」ってLINE送ったら
「喜んでたよ!また今度ご飯いこうって!」ってLINEと
「今日はほんとありがとうね!また誘います!」ってLINEがきた。
もう会わない方がいいかもしれないけど、
できればその子との蟠りが生まれる前にどうしてそういう考えになっちゃったのかとか色々食い違いを解いてやりたいとも思った。
せっかくうまくいきそうなその恋も、
そんな考えた方で凝り固まってたらうまくいくもんもいかないのに。